子どもたちの将来なりたい職業ランキングでは必ずと言っていいほど、上位に入っている「警察官」。
世間的にも信頼性が高く、憧れの職業ではありますが、実はブラックな一面もあるのです。
本記事では、警察官の過酷な業務内容を徹底解説しています。警察官になろうか真剣に迷っている方や、ブラックすぎて辞めたいとお考えの方はぜひ参考にしてください。
目次
警察官の離職率はブラック企業に匹敵するほど
総務省が発表している「地方公務員の退職状況等調査」によると、警察官の3年以内の離職率は約10%〜20%程です。
民間企業の離職率では、よくブラックと言われている介護業界で約16%です。
介護業界と同じ離職率と考えると「警察官がいかブラックなのか」がよくわかります。
忘れてはいけないことは、警察官になる方は警察官学校を卒業し仕事内容を理解した上で警察官になっていることです。
つまり、警察官は民間企業のように業務内容のミスマッチによる退職が起こることがないのです。警察官のブラック度は、離職率だけを見るとは民間企業と同じくらいですが、実際は警察の方がブラックである可能性が高いです。
警察官がブラックと言われる6つの理由
次になぜこれほどまでに警察官がブラックと言われているのか、理由を解説しています。
主な理由は以下の通りです。
1.業務時間という概念がない
警察官にとって、勤務時間という概念はあってないようなものです。通報を受け人手が必要に慣れば、休日であろうと、夜間であろうと駆けつけなければいけません。
地域科や、交通部の方にはあまり関係しませんが、交番勤務の方や、刑事部にお勤めの方はひっきりなしに呼び出しを受けることになり、残業時間が100時間を超えることも当たり前という傾向があります。
働いたら働いた分だけ報酬があるのでしたら不満も少なくなるのですが、きちんと全額受け取れないケースがほとんどです。「自分の時給に換算すると200円程度だった」という口コミも見つかる程です。
2.独特の勤務時間
警察官のシフトは少し代わっており、警察署で寝泊まりして業務にあたる「当番(当直)」と呼ばれるシフトがあります。
非番:当番明けの9時以降休み
当番、非番、週休のローテーションで働く事が多く、生活リズムが狂いやすいと言われています。
特殊な生活リズムに慣れることができず、体調を崩してしまう人や、家族との時間を上手く取ることができないことに不満を感じる人が多いのが実情です。
もちろん、非番の日に呼び出しを受けると出勤しなくてはいけません。
気を張っていないといけない職業なのに、休みの日にリラックスできないというのは非常に辛いことです。
3.組織体系が古風、厳しい上下関係がある
警察という組織は、年齢や役職の上下がとてもはっきりとしています。多くの警察官は自分の上司のことを怖いと感じているでしょう。
上の人間が言うことは、絶対で誰も逆らうことはできません。
部活などで上下関係に慣れている人にとっては、体育会系の組織の方がわかりやすくて、居心地がいいという意見もありますが、年齢に関係なくハッキリと意見を言いたい人にとって目上の方の顔色を伺う日々は苦痛に感じるでしょう。
4.ハラスメント行為が発生しやすい
警察官が他の職業に比べて、ハラスメントが発生しやすいことが問題となっています。その理由は、上述の上下関係が厳しいからです。
上司に権力が集まっており、だれも逆らえないため、ハラスメントがエスカレートしやすいのです。
何かミスをすると容赦なく罵声を浴びせかけられたり、平手打ちを食らうなど体罰を受けたという声も多数あります。
それでも部下は警察をクビにされたくないという一心で働くことになります。我慢が何日も、何年も続いていては辞めたいという気持ちにもなります。
5.非難の対象となることもある
警察官は犯罪や事故を未然に防ぐ立場であるため、ときには嫌われ役になることもあります。
飲酒運転の調査による渋滞や、急な職務質問にイラッとされたことがある方も多いのではないでしょうか。誰かがやらなくてはいけないことですが、怒りの矛先を向けられてしまうこともあります。
ときには、「検挙率のためだけに取締りやがって」「税金泥棒」などと罵られてしまうこともあります。
こうした理解の少ない市民からの対応に、不満を感じるこ人も多いです。
6.殉職もありえる
警察官である以上、命がけで犯人を捕まえなくてはいけない場面にも出会います。殉職する可能性もゼロではありません。
そのため、警察であり続けることに反対をされることだってあるでしょう。家族とくに妻の両親などにあまり理解を得られず、心苦しい思いをする方も多いでしょう。
また、一度命の危機を体験した方は、トラウマを抱えることも多く、警察の仕事を続けることに不安を感じることもあります。
命を張って仕事をすることで、正当な評価を受けることができればいいのですが、実際は命がけで犯人を捕まえても、「犯人に怪我をさせたこと」を上司から詰められるケースが多いようです。
評価に納得できない場合、仕事を辞めたいという感情も生まれるでしょう。
警察官がブラックすぎて耐えられない場合は退職も要検討
過労死、うつ病、自殺の可能性もある
警察官の過労死、うつ病、自殺の報告が実際にあります。
過労死や自殺は可能性は低いですが、うつ病などの精神疾患になってしまうケースは多いようです。
上司への恐怖心、失敗が許されない立場、不規則な生活リズムなど、ストレスが溜まりやすい条件がこれでもかというほど、整っています。
我慢しつつも働き続けることはもちろん責任感があり社会人として真っ当なことですが、限界まで我慢する必要はありません。一度体を壊してしまったら、復帰までに時間がかかることもあります。
健康を第一に考えて行動するようにしましょう。
年齢を重ねると転職が難しくなる
転職市場では年齢が上がるにつれ厳しくなると言われてきます。
少子化による人手不足から有効求人倍率が上がっていることや、転職エージェントという一貫したサポートサービスが生まれたことにより、転職の敷居は低くなっていますが、それでも年齢は一つのマイナスポイントとなります。
民間企業で輝くスキルをお持ちに方であれば問題はありませんが、警察官の場合ゼロからのスタートとなることが多いです。
未経験の転職は35歳までがリミットでしょう。
定年退職まで我慢できる自信がないのであれば、いち早く動くことをおすすめします。
警察官のホワイトな一面、良いところ
ここまで、警察のブラックさを解説してきましたが、決して警察官という職業は悪い点ばかりではありあません。
良いところもたくさんあり、きちんと比較をした上で自分の意見を持つことが大切です。
警察官の良いところ
- 公務員ならではの安定がある
- 収入は比較的高水準
- 充実した福利厚生
- 人からの信頼、人気が高い
まず、公務員ですので民間企業と違い倒産の可能性はありません。定年まで安心して働くことができる職業です。社会的信用が高くマイホーム、マイカーなど大きな買い物をする際もスムーズに話が進むでしょう。
また、働きはじめのうちは民間企業とさほど差はありませんが、勤続年数に応じてだんだんと給与は上がっていきます。退職金や厚生年金などを考えると生涯収入は高い部類に入ります。
福利厚生も充実しています。通勤手当に、住居手当、扶養手当など多くの手当がついてきます。警察ならではの「警察共済」と呼ばれる組合があり、特定の施設や日用品を格安で利用、購入することもできます。
世間体が良いことも警察官であることの利点です。人から感謝されることが多く、子どもたちからは人気の的となります。
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