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本記事ではブラック企業と名高い郵便局(日本郵政)の労働環境の実態を解説しています。

なんとなく、ホワイトなイメージが強い郵便局がなぜブラック企業と言われているのかが気になる方はぜひ参考にしてください。

日本郵政はブラック企業大賞をダブル受賞している

バナー画像「郵便局(日本郵政)のブラックさ」

「郵便局がブラックすぎる」と世間からの注目を集めたのは2016年ごろの話です。

きっかけは、弁護士や大学教授など多方面の専門家が集結をして運営をしている有名サイト「ブラック企業大賞」に郵便局の名前が上がったことです。

チラッと名前が上がった程度ではなく、サイト運営が選ぶ「特別賞」とユーザーが選ぶ「ウェブ投票賞」をダブルで受賞してしまったため、一気に注目が集まりました。

ちなみに、郵便局へのウェブ投票の内訳は6000票近くあり、ブラック企業として名高い「電通」の倍以上となる結果でした。

ユーザー投票ではどのような意見が集まったのでしょうか。以下の5つの郵便局の代表的な仕事から解説をしています。

  • 窓口
  • 事務/経理
  • 仕分け
  • 配達
  • 渉外営業

郵便局の内情を知る人たちからは、とくに「窓口」と「営業」がブラックだと言われています。

以下では、どのようなポイントが郵便局のスタッフにとって負担となっているのかを解説しています。

郵便局を辞めたいと感じる9つの理由

バナー画像「郵便局(日本郵政)を辞める理由」

郵便局がブラックと言われる理由は大きく分けて9つあります。とくに「パワハラ問題」や「ノルマ問題」はかなり深刻化しています。

1.パワハラが発生しやすい

郵便局内でも最も問題となっていることがパワハラです。

実際に毎日新聞の記事にはパワハラが原因で自殺に追い込まれた社員の遺族が郵便局に対して提訴している記事がありました。

愛知県新城市の郵便局に勤務していた同県豊川市の男性(当時47歳)が自殺したのは、年上の部下によるパワーハラスメントなどが原因として、男性の遺族が5日、日本郵便(東京都)を相手取り、約1億1300万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こした。

 

このようなパワハラが起きる原因は、業歴が長い企業であることやもとも国営の企業であったことがあります。

郵便局には昔ながらの考えが根付いている人が多く、自分が強者であると認識している上司は部下に理不尽な命令をしたり、教育のためには厳しい指導をすることが当たり前だと認識しています。

2.ノルマが厳しく、自爆営業も当たり前

郵便局の従業員には厳しいノルマが課せられます。

ノルマが達成できず評価が下がってしまうことを避けるため、従業員は多少無理をしてでもノルマを達成しようと奮闘します。

そこに漬け込むように上司が本人に商材を買うように強要することもあるようです。営業マンたちの間では「自爆営業」と呼ばれています。

実際に、郵便局スタッフの口コミの中に「年賀状」のノルマを達成するために、自爆営業を強いられたという声もありました。

3.インセンティブがない

長時間労働や、自爆営業をしてまでノルマを達成することには、社員にとってプラスはありません。インセンティブ(歩合)が発生することも、高い評価を受けられることもありません。

後述で解説しますが、評価制度の大きな軸は在職期間であるためです。

ただただノルマは達成することが当たり前で、達成できない場合はマイナス評価を受けるという理不尽なシステムとなっているようです。

4.非正規雇用「ゆうメイト」が多い

郵便局を辞める人の一部には雇用形態に不満を抱えている人もいます。

郵便局には「ゆうメイト」と呼ばれる期間雇用の社員(バイト)がいます。バイトがから社員を目指す方も多いのですが、中々上がることができないのが現状のようです。

アルバイトでも正社員と同じようにノルマが課せられ同様の仕事内容をさせられるにも関わらず、雇用条件が一向に良くならないことに不満を感じ退職を決意することは多いです。

郵便局としても「代わりはいくらでもいる」という強気な姿勢でいるため、対立をしてしまうことがあるようです。

5.人手不足が深刻

郵便局は仕事が増えているのに、人員がいなくなっているという危機を迎えています。仕事が増えた要因は「ゆうパック」に人気が集まったことで、人員不足はブラックさが明るみに出てきたことにあります。

大きく被害を受けているのは「郵便局集配員」です。

仕事を片付けるために、8時〜21時までの長時間シフトを組まれたり、常識的に考えられない連勤を強いられることもあります。

車やバイクで移動をする配達員にとって一番大事なことは休息です。

局によってはその休息すらもないがしろにされるも多く、万全な体調でない状態で業務をすることに危険性を感じている職員も多いようです。

6.給料が物足りない

郵便局の昇給制度は、年功序列の考えが根強く残っています。

勤務をしていれば徐々に賃金は上がっていきますが、努力した分が反映されるということはありません。

最終的には平均水準よりも高い金額を受け取ることができるため不満が爆発しているわけではありませんが、一部のやり手の若手社員たちからは「今どきありえない」という声も挙がっています。

若いうちからガンガン給料を上げていきたいと考えている人は別の会社への転職を考えているようです。

7.将来性がない事への不安

郵便局の売上は現在、減少傾向にあります。

日本郵便が提供しているサービスには郵便や、保険、銀行がありますが、どの事業も先進的技術を持つ民間企業に負けてしまっている傾向があり、とくに地方の郵便サービスの売上現象は深刻化しています。

依頼量がどんどん現象しており、今では1件1件を回る配達コストの方が高くなってしまっていると言われています。全国の郵便局のうち約8割が赤字を出しており、従業員1人1人の業務量が激増しています。

今の売上状況と、大きな動きがなく1人1人の業務量が増えているだけの現状に危機感を感じている社員は多数います。

8.サービス残業がある

郵便局ではサービス残業が日常化している問題があります。

実態は、タイムカードを切った上で残業をさせるというかなり悪質で意図的なものとなっています。表向き、社員は残業せずに帰ったことになっているが、実は長い時間働かされているのです。

また、就業後だけでなくランチタイムでも同様のことが起きており、社員からは昼ごはんもろくに取れないという声まで出てきています。

9.同一労働同一賃金制度に対する反応

2020年に雇用形態の格差をなくすため、国が「同一労働同一賃金」という制度が導入することを決めました。同じ職場で同じ仕事をする正社員と正規社員の賃金の差をなくそうという施策です。

この「同一労働同一賃金」に対し郵便局が発表した方針が、社員たち不安を煽りました。

内容は「正社員の待遇を下げる」というものです。まさかの上を下に合わせるという判断…。

この上層部のこの経営判断は正社員や非正規社員の士気を下げることとなりました。まだ郵便局に勤めながらも「もう郵便局には将来性がない」と見切りと付けている社員も多いです。

ブラックだと感じた場合は迷わず辞めるべき

バナー画像「郵便局(日本郵政)を辞めべきか」

もし、自分が勤めている局がブラックだと感じた場合は、転職を検討すべきでしょう。

上記で解説をしたとおり、郵便局は平気で正社員の待遇を下げる企業です。我慢をして働き続けたとしても今後正社員に対して、待遇が改善される可能性は低いでしょう。

郵便局を辞めるのは「もったいない」という考えは古い

郵便局は誰もが知っている超大手の企業です。一度就職することができた多き企業をみすみす辞めてしまうことはもったいないと考える人は多いです。

また、本人は辞めるつもりでも周囲の人(とくに郵便局がホワイトと信じている上の世代)から、猛反対を受けることもあります。

しかし、郵便局がホワイトなイメージがあったのはもう昔の話です。民営化して以降はブラックさが浮き彫りとなり、もはやもったいないと言えるほどの企業であるかは疑問です。

もちろん、良い面もたくさんありますが、これから数十年間我慢をして働くことよりも伸び伸びと働ける企業に転職をした方が、有意義に過ごせるのではないでしょうか。

無理をして働くと精神疾患の危険性がある

もし、辛い気持ちを押し殺して働き続けた場合、精神的な病気を患ってしまう可能性だってあります。

一度、体調を崩してしまうと復帰には多大な時間がかかるでしょう。復帰したとしても、根本的な原因を解決することができていないとすぐに再発し、結局会社を辞めてくてはいけなくなってしまいます。

このとき30代40代になっていると、いくら転職の敷居が低くなっているとはいえ、再就職先を探すのに苦労してしまいます。

無理に我慢をすることで手遅れになってしまわぬように、本当に辛いと感じたときは自分の心に従って行動することをおすすめします。

郵便局を実際に辞めた人の意見

バナー画像「郵便局(日本郵政)を辞めた人の声」

ネット上やSNS上で、実際に郵便局を辞めた人の口コミ評判をリサーチしてみると、数え切れないほどの声が集まっていました。

退職理由の多くが冒頭で紹介したパワハラやノルマであり、最終的に辞めている人がほとんどです。「魅力があるので、嫌なところは我慢しながらでも働き続けます!」といった内容の意見は1つも見つかりませんでした。

また、「転職した企業の優遇の良さ」に感動している人もたくさんいます。

今が特別キツイ仕事なだけで、自分にあった職業は必ずあるので、まずは転職に向けて動き出してみることが大切です。

 

 

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